
職場の雰囲気に閉塞感がある、前向きに変えたいという相談を受けることがあります。今回は組織の閉塞感を開放に変えるポイントについてお話します。
目次
- 組織の閉塞感は、人間関係の閉塞。
- 現状に至った理由と経緯を知って理解する。
- 「なんで!?」の裏側にあること。
- 「なんで!?」も言わなくなると、組織は末期症状へ。
組織の閉塞感は、人間関係の閉塞。
組織の雰囲気を決めるのは、人間関係。
組織に閉塞感があるのは、人間関係が閉塞しつつあるからです。
人間関係とは、お互いに鏡に映った自分のようなものです。
自分を変えれば、おのずと相手も変わります。
まずは自分を閉塞から開放へ変えていくことが必要です。
開放へ変わるためには、
相手の現況と経緯と事情を理解すること。
歴史と理由を知ってリスペクトします。
↓こちらのコラムでも以前に書いています。
閉塞した組織では、対人関係を開放し合あうことから始めましょう。
開放するためには、お互いに行為や考え方を認め合うことが有効です。
現状に至った理由と経緯を知って理解する。
例えば、非合理的で改善の余地ありまくりのシステムを使っていたとします。
そこで「なんで?」と問いただしたところで、開放には向かいません。
「現況のやり方は合理的ではないように思える」と表明したうえで
相手がそのやり方を変えようとしない理由や経緯を知って理解すること。
確かに同じ状況なら自分も同じ選択をしていたかもしれない、と言葉にすること。
自分に見える相手の姿は、鏡に映った自分の姿です。
そう考えると、あなたが相手に「こうなった歴史と理由がわかる」と認めることで、相手も「私もあなたのやり方に同意はできないけど、そうなっていることはやむを得ないと思う」と認めやすくなります。
「なんで!?」の裏側にあること。
閉塞感がある組織、閉塞した人間関係は、これと逆のことが起きています。
お互いの現状に至る経緯や理由を知ろうとしない。
そのため非合理的な現状にイライラして
「なんで!?」
とキレ気味に咎めてしまう。
「なんで!?」と聞いているときって、別にその経緯や理由が知りたくて聞いているわけではないですよね。
「なんで!?」の裏には、「能力が低いから」「自分のことしか考えていないから」「責任感がないから」という相手に対する非難が含まれています。バッサリと断定。

「なんで!?」も言わなくなると、組織は末期症状へ。
そしてさらに、末期症状になってくると、「なんで!?」とも言わなくなってきます。
「言ったところでどうせ聞く耳持たないし、キレられたりハラスメントだと騒がれたりして面倒なだけ。もうほっておきましょう」となる。
こうなると、もうどうしようもなく、辞めることができるメンバーから辞めていく組織になっていきます。
そうなる前に、組織のリーダーはメンバー同士が話し合って、現状に至った歴史と理由がわかるように職務命令で“場”を作らなくてはなりません。
次回はその具体的な方法について解説します!